住友林業の外壁塗装における工事のポイント

 住友林業は日本を代表する住宅メーカーのひとつ。
この住友林業のお宅の外壁塗り替えはメーカー施工でお考えの方が多い様です。

住友林業の住宅を塗装する専属業者より、
ハウスメーカー各社の住宅塗り替えをお任せ頂いている住宅外壁塗装専門店として、
お宅を塗り替える場合のポイントをお伝え致します。

ご自宅の外壁の素材と仕上げ法

 住友林業のお宅は最高級の部類に入る戸建注文住宅であるので、形に特徴はありません。
 外壁も種類が多いのですが大きく分けると次の3つに分けられます。

 ・モルタル下地に塗装仕上げ
 ・窯業系サイディング下地に塗装仕上げ
 ・塗装済窯業系サイディング仕上げ

 ご自宅のデザインや予算に応じて外壁仕上げが変わるのが住友林業の特徴の一つです。
 今回は特に痛みの分かりにくい塗装仕上げをされている住友林業のお宅を中心にお話を進めて参ります。

凹凸のあるサイディング上に塗装をされている住友林業のお宅

塗装の劣化判断が難しい塗装材である

 築古の住友林業のお宅では外壁塗装にリシン吹付をされている事が非常に多いです。
 リシンとは樹脂や顔料等が入った塗料に細かな砂が混ざっているものです。表面は砂でザラザラしており、ツヤ消し仕上げで高級感があるのが特徴です。
 通常のリシンは塗り替え目安が5年~となるのですが、住友林業ではアクリルシリコンの弾性リシンを使用する事で耐久年数を8年~と長く出来ます。が通常の塗装より耐久年数はかなり低め。
 ただ、住友林業の住宅がとても立派であるため、塗装も長持ちすると思われている方も多い様です。

 リシンは塗膜(塗装の厚み)がとても薄いこと、そして凸が激しいため全体を触れる事が難しい事もあり、一般的に塗り替えの目安となるチョーキングでの判断が出来ません
 私たち専門業者は、リシンの劣化状態を色合いと汚れの付着にて判断しています。

リシン吹付は触ってもチョーキング現象が起きにくい塗料。総合的に劣化を判断します。

高圧洗浄

 住友林業の外壁はリシン吹付が多いために表面の凹凸が大きくなっています。(現在でも塗装仕上げはリシンではないものの、多彩模様仕上げといった土壁風の塗装仕上げであるため今回ご紹介する内容と変わらずに塗り替えが可能ですので参考になさって下さい)

 この凹凸は汚れが付きやすいのが特徴。埃や細かな砂の汚れだけでなく、藻やカビの汚れが付きやすいのです。特に日の当たらない所や風の通りにくい所には早くから汚れが付きます。
 藻やカビ汚れは根が張っているため、通常の高圧洗浄では表面は取り除けますが、根絶やしにする事が難しいため、バイオ洗浄での作業を行います。バイオ洗浄の場合、圧力を少し下げてしっかりと洗い流していくので、一般のお宅では2~3時間程度で作業が完了する高圧洗浄ですが、3~4時間程度かかる事があります
 あと住友林業のお宅は通常のお宅より坪数の大きいお宅も多いので、さらに時間がかかる場合もあることがあります。

コーキング

 住友林業の塗装仕上げのお宅では極力コーキングを使わない方法がとられている様です。(塗装がされているサイディング仕上げの場合は一般と同じ様にサイディング幅でコーキング施工されています)
 そのため、コーキング打替などの作業はほぼありません。どちらかというとモルタルの場合は窓周り、ヒビ割れもしくは付け柱との取合いの隙間サイディングの場合はコーナー材との取合い部分にコーキング施工されているので、こちらを補修もしくは打ち替えしていきます。
 
 竪樋の掴み金具(外壁と固定する金具)は固定部からの浸水防止のためコーキング打ちされていますが、こちらの補修も行っていきます。
他メーカー、地場工務店での施工ではこの掴み金具と外壁取合いにコーキング施工されていない所も多くあり、浸水の原因となっています

コーキング施工箇所は非常に少ないのも痛みが判断しにくい理由の一つです。

外壁補修

 外壁補修については、モルタル、サイディング共にヒビ割れ部分(クラックと言います)があった場合にコーキングにて割れ部分の隙間を防水処理していきます。
 モルタルの場合は再度モルタルで埋める方法も考えられますが、ヒビ割れ部分は建物にねじれなどの負荷がかかっている場所となるため、塗装後も必ず同じ場所にヒビ割れが出来やすくなります
 なので、ヒビに追従できる(伸び縮みが出来る)コーキングでの補修の方が痛みが表面に出にくくなるのでコーキングでの補修をしています。

コーキングの部分が白く見えている箇所を補修していきます。

下塗り

 下塗りは仕上げ方により大きく2種類の方法があります。
 内容は以下の通りです。
 
 ・外壁にヒビがなく、リシンの凹凸感をそのまま出したいならシーラー下塗り 
 ・ヒビ割れが目立つ、もしくは凹凸を減らしたいならフィラー下塗り

 まず、ヒビ割れなどほぼでていない、状態が良いお宅の場合や凹凸感のあるリシンの仕上げを好まれているお客様の場合はシーラーにて下塗りを行います。
 シーラーというのは簡単に言うと接着剤のようなもの。液体で透明や白、グレー色のものがあります。厚みはほぼ付かず、外壁の状態がそのまま出てきてしまうので、ヒビ割れ部分やヒビ割れ跡もそのまま出てしまいます。

 フィラーはある程度の厚みが付く下塗材です。厚みがある事で下地の状態を消すことが出来るので補修跡などを目立ちにくく出来るのがフィラーの特徴です。あと、多少の伸び縮みが出来(微弾性という性能です)、新たにヒビ割れが出来たとしても表面に現れにくくなります。

 どちらをご提案するかは私たちの方で外壁の状態を見ながら判断します。が、お客様ではリシンの仕上げ方法を残したいか否かでご希望をお話し下さい。参考までに、フィラー施工を行う方がこの後の塗装汚れは少なくなります

中塗り、上塗り

 中塗り、上塗りはリシン壁の問題点である汚れの付きやすさを解消するため、低汚染性、親水性の塗料を基本として使用します。
 理由は汚れを付きにくくし、付いても雨水で洗い流せる塗料がリシン表面との相性が良いためです。

外壁塗装のツヤ

 住友林業のお宅でよく利用されているリシンや多彩模様仕上げの塗り替えを行う場合は基本的にツヤありをお勧めしています。
 理由はツヤあり仕上げの方が汚れが付きにくく、水はけがよいためです。
 もちろん、ツヤ消しの方が高級感や落ち着きがあるとご判断される方のため、ツヤ消し仕上げもお選び頂けます。

住友林業のお宅の場合、ツヤ消し塗装をお選びの方の方が多いようです。

帯、破風、鼻隠し塗装

 住友林業のお宅では窯業系の材料である事が多いです。窯業系とはセメントや繊維質などの原料から作られている材料で耐火性に優れていて施工性が良いので多くの住宅に使用されています。
 表面を工場にて塗装されているものや化粧シート仕上げされているものもあります。こちらも表面仕上げが傷み出すと素材に浸水し割れや反り、欠けが起きてしまうため塗装を行います。

 帯は上下サイディングの継手部分を隠す化粧材の役割もしているため、

 外壁に浸水が起きている場合、継手部分からの水が帯裏に浸水し劣化する事例、
 上部の水たまりが出来て帯と外壁の隙間に水が入り込み劣化する事例、
 破風同様に下部に切れなかった水が滞留し塗膜を劣化させることで浸水が起きる事例


がありますので塗装及び取合い部分のシーリング処理は特に重要で、塗替専門店では特に気をつけて作業を行っている場所です。

□その上で「外壁塗装専門店」で工事を行う理由

 今回は住友林業の塗装仕上げの外壁をお宅を塗り替えする場合の専門店としてのポイントをお伝え致しました。
 住友林業は注文住宅として外壁仕上げの方法も一律ではないため、豊富な知識と経験を持つ専門店の方が安心して工事をお任せできることでしょう。

外壁はどれも同じではありません。
ハウスメーカー、施工されている外壁材、建っている場所などで塗装方法や使う塗料も変わりますので、ぜひ安心出来る会社をお選び下さいね。

私たちは昭和42年より自社で塗装職人を育成、教育している住宅塗替専門店です。
福井市鯖江市で外壁塗装、屋根塗装をお考えでしたら、
私たちペイントパンセにまずご相談下さいね。

ABOUT US
漆﨑 隆一
昭和47年生まれ。社南小・至民中・科学技術高等学校卒業。塗装歴30年。大工歴25年。携わった工事は7000件以上。一級建築士。全日本ベスト塗装店賞・最高金賞2回・金賞6回受賞。日本建築塗装職人の会会長とも親交が深く、塗装業界からも頼りにされている存在。趣味は仕事。好きな食べ物は奥様の手料理とヨーロッパ軒のソースかつ丼。仕事に厳しく、自分に厳しい福井市が生んだ塗装・リフォームのカリスマ親方。
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