2020/07/11

パンセ代表取締役であり、建築士の漆崎です。
リフォームの際に増築や改築という言葉が時々使われますね。
この2つは一括りに増改築と呼ばれますが、これらの意味の違いを理解できている方は少ないでしょう。
しかしリフォームを行う際は、この2つの言葉の意味の違いを理解しておく必要があります。
そこで今回は、建築士の漆崎が増築と改築の違いについて説明します。
□増築と改築の違い
ここでは、増築と改築の違いを説明します。
まずは、工事方法の違いです。
増築は既存の建物に新しく付け足す工事で、改築は既存の家の構造を変更する工事です。
改築の場合は工事中に家の中で過ごしづらくなるため、仮住まいを検討した方が良いでしょう。
また、費用面での違いもあります。
増築は既存部分の補強費用と、付け足す分の費用がかかります。
一方、改築は構造部分を変更する費用がかかります。
費用は具体的な工事内容によって異なるため、業者に相談して確認しましょう。
□増改築をするときのチェックポイント
増改築をするときにチェックするポイントを説明します。
1つ目は、法令制限や建築確認申請があることです。
増改築のリフォームをする際は、建築基準法を始めとした様々な法令制限があることを把握しておきましょう。
10平方メートルを超える増改築を行う際は、自治体や民間の検査機関へ建築確認申請を行い、リフォームが法律や条例に沿っているかの承認を得る必要があります。
2つ目は、耐震性の確認をすることです。
元の建物の築年数が40年を超えると、現在の耐震基準を満たしていない場合があります。
増築で新しく付け足す部分は気にする必要がありません。
しかし、基準を満たしていない既存の箇所は倒壊するリスクがあります。
そのため、リフォーム前に耐震調査を依頼して、既存箇所の補強も検討しましょう。
3つ目は、コストを下げる工夫です。
土地や住宅の確認を行いつつ、リフォーム会社やリフォームの箇所、予算についても考える必要があります。
業者を選ぶ際は、得意分野やサービス内容に加えて施工実績を重視しましょう。
また、リフォームのタイミングを工夫してコストを抑える工夫も重要です。
□まとめ
今回は、増築と改築の違いについて説明しました。
増築と改築は意味の違いを理解することで、自分がリフォームする際にどちらが適切か考えられるでしょう。
また、増改築のリフォームをする際は、耐震基準や法令制限を考慮して行う必要があります。
疑問点は業者と相談し、問題が生じないようにしましょう。
パンセはリフォーム専門店であるだけでなく設計事務所でもあります。
ただ大工の勘で仕事をするのではなく、
しっかりとした理由や計算、経験や法律に基づいて施工を行うから安心なのです。
リフォームは業者選びでほぼ成功、失敗は決まります。
しっかりと見極めてご判断下さいね。